12月の森のようちえんは、霜で原っぱが真っ白になるような寒さの中、「寒い!」とダウンを着込み、フードを耳までスッポリと被って、更には袖の中へ手を引っ込めて出発となりました。
寒いの!?じゃぁ、体を動かして温まろう!
と丘を駆け上がりみんなを待つも、反応は薄め・・・。いつもなら我先に道をゆく子どもたちが、冬の外遊びに不安と戸惑いを隠せない様子でした。
けれども、そんなのは束の間。
竹の棒と、しぶとく木にぶら下がった柿を見つけると、にんまり♪柿落としの始まりです。
長く重~い竹の棒を柿に当てると、ぼとっ!と落ちたり、柔らかくなった実が空中で爆発したり!!さっきまで不安な様子だった子も、寒そうにしていた子も、その様子に騒ぎたて、すっかり笑顔に。ひと遊び終えると「早くももちゃん(山羊)のところに行こうよ!」と、いつものペースを取り戻しました。
散策路は冬の日陰道のお陰で、霜でカチッと凍った落ち葉や畑にできたミニ霜柱を見つけることができました。太陽の光でダイヤモンドのようにキラキラと輝く葉や土を見つめ、「すごーーーい!」と感激する子どもたち。冬の到来を感じた瞬間でした。
ももちゃんのいる広場では森の整備のために竹を伐採していて、高い竹が倒れていく瞬間を間近で観察したり、倒れたばかりの新鮮な竹をモモちゃんの餌とするためにみんなで力を合わせて運んだり・・・。
そうこうしているうちに体は温まり、「暑い!」と言って服を脱ぎ出す子どもたち。長袖になるのかと思いきや、それも脱いでなんと下着1枚に!
月に一回の森のようちえんも、回を重ねるうちに顔見知りの友だちが増えてきます。
子どもたちの順応力は高いので、初めて参加する子、毎回参加する子、それぞれがそれぞれの楽しみ方で過ごしてきましたが、楽しいことをしているうちにいつのまにか一緒に遊んでいた、というような姿が多かったように感じます。
今回は、顔見知りの友だちの名前を覚えて積極的に名前を呼び会話をしようとしたり、ひとつの目的の為にみんなで協力し合ったりする姿が見られるようになりました。そして、それを達成することで芽生える仲間意識。そんなことを今まで以上に強く感じた回でした。
月に一回の開催ではありますが、こうやって四季を通して自然の中で過ごし、季節を感じながら、いつもよりもちょっぴりワイルドに冒険する仲間たちがいることで、お互いがお互いを刺激しあって育ち合っていく。青空無風の12月、下着1枚で走り回る笑顔いっぱいの男の子達を見て、「素敵だな~」と微笑ましく眺めるのでした。