鮭の遡上観察ラフティングin那珂川行ってきました。
川の流れは穏やかで風もなく、お天気にも恵まれ絶好のラフティング日和。
鮭は河川で生まれ、海で育ち、遠くはアメリカ、ロシアの方まで太平洋を2年~8年かけてぐるりと回り、大きくなると生まれ故郷の河川に産卵のために戻ってくる。という、ロマン溢れる説明もそこそこに、きっずたちは早く川に漕ぎだしたくてウズウズしている様子。
スタッフの説明よりも、早く自分の目で本当に鮭がいるのか確かめたいのでしょう。
ボートに乗って水面を覗くと、もぞもぞと動く影が見えてきました。
近づいてみると急にばしゃん!と水音を立てて跳び跳ねる鮭。
緩やかな川の中に50㎝を越える鮭が隠れていることを想像するとワクワク。
「触ってみたい!」とのリクエストがあったのでボートを降りて浅瀬を探し歩いていると、産卵を終えて役目を全うしたぐったりと横になった鮭を発見。
「これは雄?雌?どっちかな?」きっずたちは事前に教えた情報を思い出しながら考えます。
雄は他の雄と争うため、自分を強く見せるために体が大きくお腹に模様が強く出て、雌は産卵しやすい場所を作るために水中の砂利を綺麗にするため、背びれ、お腹が削れているのが特徴です。
触ってみるとヌメヌメ、ぬるぬる。片手では持ちきれず両手でしっかりと抱え込むようにして持ち上げました。
産卵を終えた雌はお腹を触るとスカスカで、雄は雌を取り合ったであろう傷痕がついていました。
まだ、息のある鮭もいましたが皆元気はありません。
鮭は海から川に戻ると何も食べずに産卵を迎えます。産卵を終えた鮭は力尽きて、そのまま死んでしまうのです。
「鮭ってかわいそうだな」と話していましたので、亡くなった鮭は他の生き物の栄養となり循環している事を伝えると、「他の生き物は?熊は?鳥は?」生き物の生態、食べ物の循環、自然の中にある様々なものに興味を持つきっかけになったかな?
鮭の約98%は自分の生まれた川を忘れずに戻ってくるそうです。
これを母川回帰と言うのですが、きっず達の反応は「無理だよ。何年も帰ってないんでしょー」「海に行ったら他のサメに食べられちゃうから困る!」と、もしも自分が鮭に生まれていたらトークで盛り上がりました。
普段の生活とはかけ離れた鮭の世界をめぐる大航海に共感して鮭の生活を身近に感じていました。
終わってからのランチは持参した白飯にイクラ。
これがさっきの鮭のお腹の中に入ってたのかと不思議そうな顔をしていましたが、食べ始めるとペロリと完食です。
命の恵み、川、海、は繋がっているという事を遊びを通して感じてもらえたかな?
普段何気なく食べている物にも、それぞれにストーリーがある。
生き物の不思議を感じられるプログラムとなりました。
毎年恒例のこの鮭観察ラフティング、オススメです!!