感動!鮭の遡上観察ラフティング那珂川を開催いたしました。
秋晴れの良いお天気でラフティングするには最高!!
水が透き通っていて川底まで見えるので、鮭を探すのにも悪くないコンディションです。
鮭は川で生まれ、海で育ち、広大な太平洋を約2年~8年かけてぐるりと回り、大きくなってから、生まれ故郷の川に産卵のために戻ってきます。そして役目を全うして新しい命へとつながっていくのです。鮭の遡上ラフティングはそんな生き物の始まりと終わり、神秘の瞬間を感じるプログラムです。
ボートを進めていくと、遠くで飛び跳ねたり、影が動いたり、近づくと逃げてしまったり…確かに存在は感じるのですが、泳いでいる姿を目で確認することが中々出来ません。
ボートを降りて探してみると、足元にぐったりした魚を発見!産卵を終えた鮭の様子に「これは雄、雌?」みんな興味津々!
「雄は顎が鋭く、他の雄と頭突きをして戦い、強い方が産卵のチャンスがあるため、頭部が擦れているんだよ。」
「雌は尾びれを使って地面の石を引っくり返して綺麗にして産卵するための場所を整えるため、尻尾側がボロボロになっているよ。」と、説明しつつ、実際に触ってみました。片手では持てないくらい重いので、両手で優しく掴んでみます。
お腹のところは押すとベコベコへこみ、尾びれは産卵のために石を動かしたのかボロボロになっていました。…ということは…?
詳しい情報はその道のプロにたずねるのが一番!!地元の漁師さんが網の準備をしていたので、近くまで行って話を聞いてみることに。
「ボートに網をかけて移動しながら漁をするんだよ。多い時は一回で50匹以上網にかかる。大きいものだと80センチを超える大物になるものもいる。川を遡上してくる間は身軽になれるようになにも食べない。もしかすると、この先の下流にある赤い橋の下にいるかもしれない。」
地元の方しか知らない貴重な話を聞くことができました。
何度か川原に立ち寄って探索しているとなんと!!浅瀬の石の隙間に卵を発見!!興奮気味の心を抑えて、他の卵を踏まないようにそっと覗くと…うっすら白くてピンクっぽい卵を見ることができました。
子ども達の観察力は本当にすばらしいです!!大人だけなら気付かずに見逃していたことでしょう。その後からは卵を踏みたくないからと、川底を歩くときはずいぶん慎重になっていました。
漁師さんが教えてくれた目印の赤い橋付近を探検してみると、いました。いました。鮭がゆっくりと泳ぐ姿が確認できます。産卵を終えたのか、動きがずいぶんゆっくりしていました。
鮭の98%は自分の生まれた川に戻ってきて産卵をするそうです。しかし、中には川を間違えて違う川に帰ってしまう鮭もいるのだそう。そうなるとパートナーを見つけ子孫を残すことも出来ません。年々、海での漁、寿司ネタでサーモン人気、海水温の上昇等、様々な要因が重なり、遡上してくる鮭は減少しているそう。那珂川で生まれ、海を駆け回り、大きくなって那珂川に戻ってくる。
地元に戻ってきたUターン組の友人のような鮭に、あおぞらきっずは親しみを込めてこれからも毎年恒例の観察ラフティングを続けていきます。