「ねぇーまだー?」
「あともう少しだ!がんばれー!」
「さっきも、そう言ってた!ねぇ、あとどれくらい!?」
今回のチャリ旅は宇都宮城址公園から荒牧りんご園までの約18km。
片手離しをして得意気に走ったり、道の端の雑草に近づいてくっつき虫(植物)の襲撃にあったり、巨大蛾の発見に興奮して騒いだり…楽しいエピソードを挙げればキリがないのですが、楽しいことばかりでないのも事実です。
というのも、今回は北に向かう緩やかな登りコース。前半は交通量の多い日光街道ということもあり、緊張感と集中力とを必要とし、気づかぬ間に着々と疲労は溜まるという…!!
特に今回の参加者は1年生から3年生が多かったということもあり、コースの2/3ほど進むと疲れを見せ始め、ペースが落ちてくる子もちらほら…。
しかし、そんな時に頼りになるのは年上さん。決して自分のペースではないゆっくり走行で後半組の最終尾を一緒に走り、一休みの時も一緒に立ち止まる、そんな優しさを見せる場面もありました。こんな時、異年齢で活動をしていて良かったなぁーと改めて感じるのです。
さて、農道コースへ移動すると子どもたちも一変。
「ねぇ、もっとスピード出そうよ」
「競争しよう!」
一気に解放さたのか、身が軽くなり笑顔が再び戻ってきました。
「風が気持ちいいー!」
しかしそれも束の間…全力で走った後は体力消耗で、またもや沈黙状態。
15分毎だった「あとどれくらい?」は5分毎、3分毎に変わり…ついにはゴール目前で「リタイア!」の声も…!
「リタイアしてもアップルパイ食べられるの?」
「リタイアってことは、ゴールできないんだから食べられないよ!」
それを聞いてハッとしてのか、最後の力を振り絞ってペダルに足を掛ける子どもたち。
間も無くすると
「うわぁー!林檎だぁ!」
「たくさんあるー!」
突如目の前に現れた林檎畑に子どもたちも驚きの様子で、笑顔再び!
最後は特別な2個をお土産にもぎ取って、アップルパイを作って食べたら、残りの時間でまたもや自転車で探検に!何だかんだ元気な子どもたちです。
道中、辛いと思うこともあったけど、それを乗り越えてのゴールはやはり大きな喜びと達成感で包まれるものです。今回の参加者たちもまた、自信に満ち溢れた笑顔で帰って行くのでした。